AKB48大島優子(25)がグループ活動8年間で初めて秋元康総合プロデューサー(55)から、ソロセンターに指名された。「AKB48リクエストアワー

 セットリストベスト200」2日目が24日、都内で行われ、2月26日発売のシングル曲「前しか向かねえ」が初披露された。

 大島は「私の思いを秋元先生に相談し、書いていただきました。AKB48の選抜として歌わせていただく最後の曲になります。気合を入れて皆さんもシャウトしてください!」と呼びかけ、ポジティブな歌詞のロックを歌い出した。張り切ってスタンドマイクを振り回すと、マイクが客席まで吹っ飛んだ。しんみりさはみじんもない、元気な大島らしい卒業ソングだった。

 AKB48選抜総選挙で1位になり「ヘビーローテーション」「ギンガムチェック」で単独センターを勝ち取ったが、意外にも秋元氏から「ソロセンター」に指名されたことは今まで1度もなかった。今でこそAKB48の顔、不動のエース的存在だが、アイドル人生の大半は常に12年に卒業した1期生前田敦子(22)を追いかける、2期生だった。

 予想外の展開を好み、危うさが魅力の前田をセンターに指名し続けた秋元氏からは「いつも完璧だから、わざわざMVPをあげる必要がない」と言われ、エースを支える2、3番手で起用され続けた。正直、不遇な道のりだった。ただそれでも励み続ける姿がファンの支持を集め、総選挙でセンターを獲得していた。

 そんな大島を秋元氏もしっかりと認めていた。昨年大みそかのNHK紅白歌合戦で卒業表明する大胆不敵な計画を後押しし、大島のための卒業ソングをグループのシングル曲に選んでくれた。どちらも、あの前田でさえ与えられなかった、特別なご褒美だ。【瀬津真也】