第65回ベネチア国際映画祭に出品された押井守監督のアニメ「スカイ・クロラ」が3日夜(日本時間4日未明)、映画祭の主会場で公式上映され、観客から温かなスタンディングオベーションを受けた。

 押井監督は「拍手を長い時間もらって感動した。いい時間を過ごせた。あとは賞の発表を待つだけです」と満足した表情で話した。

 映画を見た観客からは、映像の素晴らしさや哲学的なストーリーを評価する声が多かった。一方で「話が難しい」との意見もあった。

 上映に先立ち、タキシード姿の押井監督は、声優として出演した俳優の菊地凛子や加瀬亮らと、観衆に手を振って応えながら赤じゅうたんを歩いた。

 映画は思春期の姿のまま、永遠に生きることを宿命付けられた戦闘機パイロットたちの物語で、日本では8月から公開されている。