米アカデミー賞の外国語映画賞を受賞した「おくりびと」のロケ地、山形県では23日、関係者らが喜びの声を上げた。

 ロケの情報提供やエキストラの手配などで協力した山形県酒田市の特定非営利活動法人(NPO法人)「酒田ロケーションボックス」の市村浩一事務局長は「もしかしたらと期待していた。酒田市の風景が世界に映し出され、本当にうれしい」と声を弾ませた。

 「街全体がロケ地」という市村さんは「協力してくれた酒田市民に感謝するばかり。今後も観光客のもてなしに力を入れ、酒田の魅力をアピールしたい」と意気込みを語った。

 主演の本木雅弘が所属するオーケストラの指揮者役で出演した山形交響楽団の音楽監督飯森範親さんは「本木さんや楽団員と半日かけて撮影した。まさか出演した映画が日本初の快挙になるとは思わなかった」と驚いた様子。

 吉村美栄子山形県知事は「山形の魅力が詰まった作品の受賞は県民の誇り。県民と共に心からお祝い申し上げます」との談話を発表した。(共同)