「下妻物語」「嫌われ松子の一生」で知られる中島哲也監督の最新作「パコと魔法の絵本」(9月13日公開)で、役所広司(52)妻夫木聡(27)ら俳優陣が特殊メークに挑んでおり7日、勢ぞろいしたショットが明らかになった。

 「パコ-」は04年に初演され、今年再演された舞台「MIDSUMMER

 CAROL

 ~ガマ王子vsザリガニ魔人」の映画版。ある病院で、企業トップでクソジジイと嫌われる大貫(役所)や、子役で人気になったが大人に脱皮できない俳優・室町(妻夫木)らが、1日しか記憶が持たない少女パコのために「ガマ王子vsザリガニ魔人」という絵本の物語を通して交流する、笑って泣けるストーリーだ。

 役所は、はげ上がったかつらに、しわやシミを精巧に表現した老けメーク。さらに、絵本の物語を演じるという劇中劇では、かぶり物でカエルのガマ王子を演じた。妻夫木の汚れっぷりも見事。関係者は「声で分かりますが、ぱっと見は分かりません」と言うほど。ほかにも、渋い役が多い国村隼はオカマの入院患者、上川隆也は曇っためがねをかけ遊びばかりを考えている医者、土屋アンナはタトゥー入りの看護師を演じた。

 ド派手なビジュアルについて役所は「クソジジイに変身です。外見をこれだけつくった役は初めて。支度に3時間を要するため、毎日早朝のスタジオ入りには参りました!

 眠かった!」。妻夫木も「不思議とこのメーク、衣装で、すんなり世界に入っていくことができました」と楽しんだ。少女パコは映画初出演のアヤカ・ウィルソン。ほかに加瀬亮、阿部サダヲ、劇団ひとり、小池栄子らが出演している。