山田洋次監督(77)の最新映画「おとうと」(来年1月公開)の撮影現場が1日、千葉県内で公開された。主演の吉永小百合(63)と笑福亭鶴瓶(57)が姉弟役で共演。吉永は会見で「鶴瓶さんの小中学生のころの写真をいただきました。それを見ながら『ダメなんだけど、かわいい弟を思っているお姉さん』をどんなふうに演じたらいいか、考えています」と話した。プライベートでは3姉妹の次女だったため、弟がいた環境を想像しつつ、撮影に臨んでいる。鶴瓶は「僕は若い時の吉永さんを知ってますから。僕の写真が吉永さんの家にあると思うだけでうれしい」と笑顔を見せた。

 2人は、山田監督の前作「母べえ」で親せき(鶴瓶が吉永のおじ)として共演。今回は昨年2月に亡くなった市川崑監督の代表作「おとうと」(60年)の“その後”をイメージし、山田監督が創作したオリジナル作品で、2人が姉弟役で起用された。同監督は「2人がいるといい感じ。小百合さんに怒られて、しょんぼりしている鶴瓶さんが、とてもいい」と話した。

 先月15日にクランクインし、異色姉弟も少しずつ板に付いてきた。吉永は「ちょっと手のかかる弟ですけど、すてきな姉弟を演じたい」と力を込めた。