石原裕次郎新人賞ー松田翔太「イキガミ」「花より男子ファイナル」
- 石原裕次郎新人賞を受賞した松田翔太(撮影・宇治久裕)
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【受賞発表記事】
2年ぶりに石原裕次郎新人賞が選出された。松田翔太(23)は主演作「イキガミ」などで裕次郎さんをほうふつさせるスケール感と豊かな将来性を発揮した。
石原裕次郎新人賞の受賞をドラマ収録中のスタジオで聞いた翔太は「びっくりです」と喜んだ。23歳での栄冠。「裕次郎さんは映画界の歴史の中で常に新しいことに挑戦していたパイオニア。遠い存在すぎて…。どうして僕がそのような賞をいただけるのか、不思議な感じ」と笑顔で話した。
主演作「イキガミ」での演技が光った。24時間後の死を宣告するエリート公務員・藤本賢吾役。職務に忠実でありながら、理不尽な若者たちの死に疑問を抱いていく。「暗いシーンが多かったので、あえて自分の気分を悪くすることも役作りの1つでした。大変だったけど、経験値はすごく上がりましたね」。無表情の中に、感情の揺れ動きを見事に表現した。
撮影はハードを極めた。「花より男子ファイナル」の撮了翌日にクランクイン。当日は、午前中に髪を切って臨んだという。「切り替えはすぐにできました。役者ですから、やるしかないですし」。181センチの長身に、父優作さん譲りのシャープな顔立ちは、スクリーンでも存在感にあふれた。選考会でも「大物になりそう」「裕次郎さんを感じさせるキャラクターがある」「昨年の『ワルボロ』に続く好演だった」など、将来性を高く評価された。
裕次郎さんは、優作さんの才能に早くから注目した人物でもあった。出世作のドラマ「太陽にほえろ!」でジーパン刑事として走る姿、そして壮絶な殉職シーンは世紀を超え今も語り継がれる。翔太もドラマは、見たことがあるという。
映画に対する思いは強い。「海外でもっともっと評価される日本映画を見たいと思うし、その中に自分がいれればうれしいですね」。裕次郎新人賞は通過点。無限の可能性を秘めた23歳の目は、常に前を向いている。【石井康夫】
[2008年12月4日 紙面から]
◆松田翔太(まつだ・しょうた) 1985年(昭60)9月10日、東京都生まれ。父は故松田優作さん、母は女優松田美由紀、兄松田龍平。英国に語学留学後、05年にドラマ「ヤンキー母校に帰る」で俳優デビュー。映画は「陽気なギャングが地球を回す」、主演作「ワルボロ」など。181センチ、61キロ。血液型A。
◆「イキガミ」 国民の生命の価値に対する意識を高めるため「国家繁栄維持法」が施行された。1000人に1人の確率で政府が若者の命を奪う世界にいる藤本賢吾(松田翔太)は、死亡予告書「逝紙(いきがみ)」を配達する公務員。残された24時間を懸命に生きる若者の姿に、自分の任務の疑問を抱く。滝本智行監督。
◆「花より男子ファイナル」 貧乏なヒロイン牧野つくし(井上真央)は通称「F4」と呼ばれる御曹司グループのリーダー道明寺司(松本潤)からプロポーズを受けた。あれから4年—。現代のプリンセスとして注目されるつくしだが、生活が一変してしまうことに不安を抱き始めていた。松田翔太は茶道家元の跡取りとして出演。石井康晴監督。
- 石原裕次郎新人賞・選考経過
- 石原裕次郎のイメージを話し合う時間が長かった。「松田翔太は大物だし、魅力的。存在感もある。裕次郎さん的なキャラクター」(木下博通氏)「松山ケンイチは、三つの異なった役をうまく演じていた」(深津純子氏)「渡辺大は身長が高いし、雰囲気とか、裕次郎のイメージ」(品田雄吉氏)。2度目の投票で、松田を推す声が過半数を占めた。
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