21日にミネソタ州にある自宅兼スタジオ「ペイズリー・パーク」で死亡しているのが発見されたプリンスさん。死因が判明するには数週間かかる見通しと言われていますが、数週間前からインフルエンザを患っていたと言われる一方で、死の6日前に病院で薬物の過剰摂取の治療を受けていたと伝えるメディアもあります。また、プリンスさんに麻薬作用のある鎮痛剤を処方していたと言う薬物ディーラーも現れ、薬物中毒だった可能性も浮上していますが、真相は明らかにされていません。

 プリンスさんの死と薬物に関連があるかどうかは捜査中ですが、ハリウッドでは若くして薬物によって命を落としたスターが沢山います。芸能界の第一線で活躍することへのプレッシャーから薬物に手を出したり、売れっ子故、朝から晩まで働くためにドラッグや睡眠薬などを常用するようになったスター、幼い頃に名声も富も手に入れたことで薬物に手染めてしまった子役ら、薬物で亡くなった若きスターたちをまとめてみました。

◆マイケル・ジャクソン

 「キング・オブ・ポップスター」と言われたジャクソンさんが、2009年にビバリーヒルズの自宅で死亡したニュースは世界中に大きな衝撃を与えました。死因は主治医によるプロポフォールという麻酔薬の過剰投与による急性中毒でした。プロポフォールは手術時に麻酔としても使われる薬ですが、不眠症の治療として投与されていたと言います。見た目が牛乳そっくりの静脈麻酔薬をジャクソンさんは「ミルク」と呼び、強い睡眠導入効果のあるプロポフォールの使用を好んでいたと言われています。

◆ホイットニー・ヒューストン

 グラミー賞授賞式を翌日に控えた2012年、滞在先のビバリーヒルズのホテルの浴槽で倒れている所を発見されたヒューストンさん。死因は不慮の溺死でしたが、体内からコカインが検出され、入浴中にコカインの影響で心臓発作が起きたために溺死したとの検視結果が発表されました。

◆フィリップ・シーモア・ホフマン

 「カポーティ」(05年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞するなど演技派俳優として知られたホフマンさんは、2014年にニューヨーク・マンハッタンの自宅アパートで亡くなっているのが発見されましたが、左腕に注射針が刺さったままで、室内からは大量のヘロインが入った袋が発見されました。過去に薬物やアルコールの依存症に苦しんでいたことを告白していたホフマンさんは、ヘロインなど薬物の過剰摂取が死因でした。

◆ヒース・レジャー

 「ブロークバック・マウンテン」(05年)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、「ダークナイト」(08年)で怪演したジョーカー役で死後にアカデミー賞助演男優賞を受賞したレジャーさんも、28歳と言う若さで急死。死因は睡眠薬などの薬物併用摂取による急性薬物中毒でした。

◆エイミー・ワインハウス

 2011年7月に、英ロンドンの自宅で遺体で発見されたワインハウスさんも、死の直前まで薬物とアルコールを過剰摂取していたと言われています。2007年の結婚後、夫の影響で薬物にハマり、奇行や支離滅裂な言動がメディアに度々取沙汰されてきました。離婚後は何度も薬物とアルコール依存症から更生しようとしていたと言いますが、急性アルコール中毒でこの世を去ってしまいました。

◆リバー・フェニックス

 「スタンド・バイ・ミー」(86年)で一躍脚光を浴びたフェニックスさんは、ジェイムズ・ディーンの再来と言われ将来を期待されながら、23歳と言う若さでヘロインとコカインの過剰摂取による心不全で亡くなりました。ジョニー・デップが共同経営者だったナイトクラブで倒れ、親友のレッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシスト、フリーに看取られ、息を引き取ったと言われています。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)