声優潘めぐみが31日、都内の新宿ピカデリーで行われたアニメ映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 2 哀しみのアルテイシア」(安彦良和総監督)初日舞台あいさつに参加した。感受性が強く、どの作品の、どの舞台あいさつでも涙がつきものの潘は、この日も入場の段階から感極まり、涙ぐんでいた。

 潘は2月公開の1話「青い瞳のキャスバル」でアルテイシア・ソム・ダイクンを演じた。アルテイシアは父ジオンが急逝した後、実権を握ろうとするザビ家の手を逃れ、兄キャスバルとともに地球に飛んだ。2話で、兄妹はテアボロ・マス家に身を寄せ、キャスバルはエドワウ、アルテイシアはセイラの名で暮らし始める。

 潘は「台本を見た時、セイラと書いてあっただけで震えが止まらなかった。内容を読むと、アルテイシアからセイラになる、彼女の気持ちの揺れを(印象として)受けた。最後の別れのシーンは、ファーストガンダムの名シーン。キャスバル兄さんにまで背を向けられるんだ、という悲しみを、そこに全て集約させていただきました」と、涙を少しだけこぼしつつ、切々と語った。

 「ファーストガンダム」とは、79年にテレビ朝日系で放送された「機動戦士ガンダム」のことで、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」は、「ファーストガンダム」で描かれた「一年戦争」の前を描く物語。潘にとって「機動戦士ガンダム」は、母恵子が当たり役のララァ・スンを演じた大事な作品だけに思いはひとしおだったようだ。

 この日はエドワウ・マス役の池田秀一、シャア・アズナブル役の関俊彦と安彦良和総監督が登壇した。