俳優鈴木亮平(32)が28日、都内で主演舞台「ライ王のテラス」(3月4日初日、東京・赤坂ACTシアター)の製作報告会見に出席した。

 鈴木は12世紀のカンボジア王朝で、国民から圧倒的な支持を得た国王ジャヤ・ヴァルマン7世の役。「日本の王様をやったこともないのに、カンボジアの王様ができるのか」と不安もあったといい、舞台で国王役の経験が多い吉田鋼太郎にアドバイスをあおいだ。ところが、吉田からは「大きい声、大きい声だよ。それから、いつでも誰にでも『お前は死刑』って言えること」というむちゃくちゃな答え。「そういうマインドなんだな」と妙に納得する鈴木に対し、演出の宮本亜門氏は「それは1度、忘れて下さい」と慌てて制止した。

 昨年のTBS系ドラマ「天皇の料理番」では、病で激やせする学生を、映画「俺物語!」では巨漢の柔道部員を演じ、18キロも増量した。今作はポスターでも上半身裸のムキムキの肉体美を披露している。体作りのポイントを聞かれると、「今回は舞台ですので、全身を見られる。バランスですかね。全体を見て王様に見えること。(国王に)見合った体を作りたい」と答えた。鳥のささみを中心にした食事で、体を絞っているという。

 作品は、三島由紀夫の最後の作品といわれている。村娘役で舞台に初出演する大野いと(20)は「大学1年のとき、三島由紀夫を研究していたので、縁があるんじゃないかなと思った。三島さんの魂を少しでも感じながら挑めたら」と、意気込んだ。第2夫人を演じる倉科カナ(28)は「三島さんの戯曲はやりたいという意識が高かった。通らなければいけない道だとも思っている」と話した。竹野内豊との交際が伝えられる中、降壇する際に報道陣から「プロポーズは受けましたか?」と問い掛けられたが、応じることはなかった。

 ほか鳳蘭、中村中、吉沢亮、神保悟志らが出席した。