米国時間の朝、ミネソタ州ミネアポリス郊外にある自宅兼音楽スタジオで急死した歌手のプリンスさん(享年57歳)だが、亡くなる6日前、体調を崩し、プライベートジェット機をイリノイ州郊外に緊急着陸させた際、麻薬の過剰摂取のための治療を受けていたことがわかった。

 地元の検死事務所は現在、プリンスさんの死因を調査している最中だが、米情報サイトTMZによると、医師らは緊急着陸の間、プリンスさんに“セーブショット”と呼ばれる応急注射を打っていたという。

 広報は当時、「インフルエンザにかかっている」とコメント。しかし、病院スタッフは24時間の入院を勧めたものの、プリンスさんは数時間後には病院を後にした。当時、関係者らは同サイトに、「プリンスさんの体調はよくない」と語っていたという。プリンスさんはフライトの数時間前、アトランタで2公演を終えたばかりだった。

 応急注射は通常、血流の中にあるヘロインや麻薬鎮痛剤などのあへん剤と闘うのを助ける。警察の発表によると、プリンスさんは自宅内にあるレコーディングスタジオのエレベーター内で倒れ、通報により駆けつけた救急隊員により死亡が確認された。

 救急隊員らは、約20分間にわたり心肺蘇生法を施したという。TMZが入手した通報記録によると、プリンスさん宅にいた人物は救急車を呼ぶ際、すでに、「人が亡くなりました」と通報していたという。(ニューヨーク=鹿目直子)