ハロー!プロジェクトのアイドルグループ、アンジュルムが30日、東京・日本武道館でコンサートを開き、この日をもって田村芽実(17)が卒業した。

 11年8月、グループ改名前の「スマイレージ」に2期生として加入。昨年12月のファンクラブイベントで「ミュージカル女優になる」という夢のためグループ、そしてハロプロを卒業することを発表していた。「世界中のどこよりも幸せな空間をお届けします」と笑顔であいさつすると、持ち前の歌唱力で武道館に集ったファンを魅了した。

 約4年9カ月の活動にピリオドを打つ前夜は「早くベッドに入ったけど、気がついたら3時になっていました」という。反対に「ぐっすり眠れました」と話した和田彩花(21)に「ちょっと~!」と突っ込む場面も見られた。

 笑顔でステージに立っていたが、中盤「交差点」ではおさえていた思いがあふれ出した。メンバーが田村に語りかけるような演出に、表情を崩し涙を流した。

 アンコール前、田村の担当カラーである紫のサイリウムで埋め尽くされた会場に「めいめい!」コールが沸き起こると、赤地に白い水玉模様のワンピース姿でひとりステージに。「元気でかわいいけどどこか寂しいところが卒業っぽい」と自ら選んだ楽曲「自転車チリリン」を、ミュージカル調に歌い上げた。メンバーも加わり歌った「友よ」では「ありがとう出会ってくれたこと」と歌いながら感極まった。

 その後の卒業セレモニーでは「みなさんとのすばらしい毎日は私の宝物です。明日からは小さな芽を大切に育て、いつか大きな木となり、実りを遂げたいです」と今後の抱負を語った。 今後はミュージカル女優を目指して活動するが「1人前の表現者となって帰ってきます!」と1万人のファンに約束した。