1955年(昭30)発売の大ヒット曲「別れの一本杉」などを作詞した高野公男さん(享年26)をしのぶコンサート「高野公男没後60年祭演奏会『友情無限』」が3日、水戸市の県民文化センターで行われた。

 高野さんとコンビを組んで多くのヒット曲を世に出した作曲家船村徹氏(84)が呼び掛け、高野さんの出生地である茨城県で開催。船村門下生の鳥羽一郎、走裕介らが歌唱し、北島三郎がゲスト参加した。

 昼夜2公演の昼の部では、船村氏と北島によるトークショーを実施。船村氏は「彼が旅だって60年たつが、不思議なもので今もすぐそこに高野がいる。自分はじいさんになったが、お前は格好良い26歳のままだ」などと「生涯の友」という高野さんに呼び掛けた。高野さんと2人で作った「男の友情」をギターで引きながら歌唱もして、時折、目頭を押さえる光景もあった。

 船村氏は5月6日、心不全のために心臓の人工弁置換手術を行った。開胸をしての8時間に及ぶ大手術だった。7月に退院してからは神奈川県の自宅で自宅療養をしていて、この日は約5カ月ぶりの公の場だった。

 コンサートには森サカエ、松原のぶえ、伍代夏子、静太郎、天草二郎、村木弾も出演した。