菅田将暉(23)の人気をあらためて実感した。

 auが主催したイベントで豆まきをしていた。同社のCM「三太郎シリーズ」で鬼ちゃんを演じて幅広い年齢層に知られ、人気者になっている。会場はイベント開演前から、招待された女子学生200人の歓声に包まれ、菅田がCMと同じ衣装で登場すると、そのボリュームは、さらに大きくなった。すごい声援だった。

 今、最も旬な若手俳優といってもいい。気がついたら「あれ? 今度はこんな役をやっているんだ」と驚くほど数多くのドラマや映画に立て続けに出演している。オリコンによる「16年度のブレーク俳優」で1位にも選ばれている。さきほどの鬼ちゃんを始め、住友生命保険「1UP」シリーズの「上野一」役などCMにも引っ張りだ。好感度が高い何よりの証拠だ。ある取材で、菅田よりも年下の女性タレントが「1度でいいから、お会いして、話を聞いてみたいです」と話しているのも聞いた。

 この日は女子学生の人生相談にも乗っていたが、人気の理由の一端を垣間見ることができた。

 「人見知りの克服法」や「嫌なことがあっても逃げ出さないで頑張る方法」などを質問されたが、その1つ1つに、とにかく丁寧に答えていた。質問者に近づくため、ステージの前に出てきて、「恐れずにいけばいい」「まずは、意味を考えずにやってみよう、でいいと思います。それでつらかったら、やめればいい」と自分の経験も踏まえながら、自分の意見はしっかりと伝えるのだが、表情や口調は、自然な優しさにあふれていた。

 女性ファンに怒られてしまうかもしれないが、正直に言って、ルックスが抜群というわけではない。逆にそれが、親近感を抱かせ、さらに持ち前の飾らない性格が、女性ファンの心をギュッとつかんでいるのだと実感した。もちろん、演技も抜群だが…。

 2年前の夏、ドラマ「民王」に主演していた時、ロングインタビューする機会があった。理想の俳優像を聞くと、よどみない答えが返ってきた。

 「僕は、難しいことを考えると、いっぱいになってしまうので、まず、目の前のことをやって、気付いたら、すごいところまで来ちゃった、というのが理想。将来、子供ができたり、死ぬ時に、せめて胸を張れるように…。武将みたいな野望ですけど、名を残したい!」

 若者の問い掛けに真剣に答える実直さ。今を懸命に生きることが全てにつながると考える誠実さ。演技のうまさに、器用さも感じるが、実は真っすぐで骨太な性格かも知れない。1人の男としても魅力的だ。

 これからも、変幻自在にいろいろな役を演じ続け、一体どんな俳優になっていくのか。楽しみで仕方ない。