学生時代に駅伝の選手として活躍した俳優の和田正人(39)が、全日本実業団対抗女子駅伝予選会で、岩谷産業の第2区・飯田怜(19)が残り約200メートルで走ることができなくなり、四つんばいになってたすきを渡したことの是非を議論する世間の声に、「とやかく言うのはただの無責任」と私見を述べた。

ケガを負いながらもたすきをつないだ飯田を称賛し美談ととらえる声があがっている一方で、飯田を止めなかった大会運営者に対する批判の声も少なくない。日大の陸上競技部出身で、箱根駅伝にも出場するなど活躍した和田は21日更新のツイッターで「マラソンや駅伝はショーや見せ物ではなく、戦いでありレース。苦しい練習や、選手の悩みを間近で触れている人達には、あれを軽はずみに批判できるはずがない。何故、当の選手は諦めずに走り続けるのか? 答えはそこにしかない」と、批判に対して異論を唱えた。

また、今回のアクシデントに対し、選手たちのこれまでの努力などを知らない、陸上関係者以外からさまざまな意見があがっている現状を指摘。「人としての『生き方』の本質に目を向けたい。戦う人間はその本質で行動をしている。自分らしさ。そこを全うする生き方こそ、他の意見に惑わされず真っすぐに生きる美しい姿だ」と持論を展開した上で、「少なくとも彼女らはその瞬間、何よりも自分を命懸けで全うしようとした。そこに誇りがある」と飯田の行動を理解し、「とやかく言うのはただの無責任」と、ネット上など選手と無関係のところで繰り広げられる議論に釘を刺した。