5億円の詐欺容疑で大阪地検特捜部に逮捕された音楽プロデューサー小室哲哉容疑者(49)らが、音楽出版社に譲渡済みの34曲の著作権を、自らが役員を務める2社名義で文化庁に登録し、出版社から二重譲渡を指摘されると「何かの間違いだと思う」と答えていたことが5日、分かった。

 34曲の大半は1990年代にヒットした代表曲で、小室容疑者は登録抹消を約束したというが、実行されていない。特捜部は、小室容疑者らが所有権の優先順位が高い文化庁の登録制度を悪用し、著作権を支配しているように装い、兵庫県の投資家らに譲渡話を持ち掛けた疑いがあるとみて調べる。

 関係者や文化庁の著作権登録原簿によると、小室容疑者は806曲の著作権を音楽出版社に譲渡していたのに、うち約300曲をプロダクション「トライバルキックス」、音楽関連「ティーケートラックス」(いずれも東京)に譲渡。

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 CELEBRATE?」など34曲の著作権は、2004年10月と05年7月に2社に譲渡したとする登録が、文化庁に申請された。

 文化庁の原簿には05年10月から今年5月にかけて登録されたが、小室容疑者が兵庫県の投資家男性と806曲の著作権を譲渡する仮契約を結んだ06年8月時点では、26曲が登録されていた。投資家に譲渡話を持ち掛けるに当たり、文化庁に登録していることを挙げ、安心させた疑いもあるという。

 音楽出版社のうち1社が07年末、日本音楽著作権協会(JASRAC)から連絡を受け、二重譲渡を把握。今年7月、小室容疑者に面会して問い詰めると、「何かの間違いだと思う」と回答、抹消を約束したという。