療養中の市川猿之助(68)が21日、松本幸四郎(66)市川染五郎(35)主演の歌舞伎公演「江戸宵闇妖鉤爪」(東京・国立劇場)を観劇し、幸四郎と18年ぶりに再会した。

 同公演は江戸川乱歩原作の新作歌舞伎で、弟子の市川春猿が出演していることもあって訪れ、客席奥の監事室から舞台を見守った。終演後、劇場内貴賓室で待つ猿之助のもとに、幸四郎と染五郎は衣装を着たまま駆けつけ、花束を贈った。幸四郎は「こういう新しい歌舞伎の大本をつくった猿之助さんに見ていただけてうれしい。あなたの仕事なくして、このような歌舞伎はできなかった。ありがとう」と握手すると、猿之助は「とんでもない」と言いながら、2人はしばし見つめ合い涙ぐんだ。