かつてのトップアイドルは、無言で罪の重さと裁判官の言葉をかみしめた。「残念ながら現実です」。9日、東京地裁は元女優酒井法子被告(38)に執行猶予付きの判決を言い渡した。薬物汚染の広がりを象徴し、社会の関心を集めた「のりピー」。覚せい剤との関係を絶てるか。今後の活動は…。数々の疑問にこの日は何も答えることなく、法廷を去った。
午前11時半。酒井被告は黒いブラウスとジャケット姿で入廷。一般傍聴席の周りに警備の職員約10人が取り囲んだものものしい雰囲気に、緊張した表情。
証言台に立つと背筋をピンと伸ばし、執行猶予付きの主文が言い渡されると軽くうなずいた。「常習性、依存性が認められる」「逃走は卑劣」。判決理由の厳しい指摘に、頭を下げ、いすに座ったまま身を硬くした。
「ドラマなどでいろいろな役を演じてきたと思うが、残念ながらこの事件は現実です。この重みに負けないで更生されることを願います」。
村山浩昭裁判官から説諭を受けると、酒井被告は静かに頭を下げた。
村山裁判官は罪の重さを確認させる意図か、主文を自らの口で繰り返すよう促した。いったん言いよどんだ酒井被告は、再度促された後、気を取り直したかのようにはっきりした口調で主文を述べた。
「くれぐれも忘れないように」と村山裁判官の言葉に「はい」と答えた。判決公判は10分あまりで閉廷した。
[2009年11月9日12時59分]ソーシャルブックマーク




