元キャンディーズで女優の田中好子さん(享年55)の通夜が24日、東京都港区の青山葬儀所で営まれた。参列したランちゃんこと伊藤蘭(56)が、思い出を語った。

 -病気をいつ打ち明けられた

 伊藤

 スーさんの口から聞いたのは3年前。今、そういう治療をしているということです。「大変頼りになるお医者様のチームがついているので、全然大丈夫なのよ」ということを聞いていたので。会っている時も前向きに過ごしていたので、最初聞いた時はショックで。逆に本人に励まされました。去年の10月に3人で会う約束をして、あとは時間を決めるばっかりだったけど、急にそれがかなわなくなったという知らせが来て。それからずっとミキちゃんと心配していたんですけど。年が明けてからも、3人で会うことはかなわないままでしたね。

 -最後に会ったのは

 伊藤

 えーっと…。ちょうど1カ月前に、私とミキちゃんに「会いたいので病室にきてほしい」という連絡が入りまして、それから「週に1度、行けたらいいね」ってミキちゃんと話して。体調によって会えない日もあったんですけど、3、4回行きました。

 -話はできましたか

 伊藤

 前半の方は。楽しいことしか話しませんでした。

 -田中さんは喜んだ

 伊藤

 そうですね。帰るのが嫌で。

 -キャンディーズの活動はレコードデビューからわずか4年半。スーちゃんの存在とは

 伊藤

 ミキさんと2人でしっかりしようねって励まし合っているんですけど、日が経つにつれて、どんどんさみしくなります。

 -最後に話はできましたか

 伊藤

 21日に危篤の連絡を受けて。ご主人とご家族のお気遣いがありまして、家族と一緒だからということで、呼んでいただいて。7時間スーさんも頑張ってくれて、最後まで一緒にいられて。

 -田中さんはどんな表情をされていましたか

 伊藤

 私たちはただただ、名前を呼び続けていました。

 -田中さんは苦しがるようなことはなかった

 伊藤

 はい。

 -お話は十分できましたか

 伊藤

 あともう1回だけ、3人で会いたかった。

 -死は早過ぎますよね

 伊藤

 そうですね。ずっと一緒にそばで年を重ねていきたかったです。

 -がんと19年も闘った。初めてがんと聞いた時は

 伊藤

 どうしようと思いました。

 -キャンディーズは2人になりました

 伊藤

 でもまだ実感がないので。いつもふわっと隣にいてくれたぬくもりというか、空気感はずっと…。一番年下で甘えん坊だったんですけど、いつのまにか強くて頼もしい大人の女性になってました。

 -ファンに一言

 伊藤

 たくさんの方に集まっていただいて、喜んでいると思います。

 -3人を結びつけていたものは

 伊藤

 お互いに10代のころからの付き合いで、楽しい時も苦しい時も、たくさんの時間を共有してきたことだと思います。

 -やり残したことは

 伊藤

 旅行に行ってみたかったです。3人で。解散直後はあったんですけど。

 -田中さんに声を掛けるとすればどんな言葉を

 伊藤

 長い間の闘病だったので、今はゆっくり休んでほしいと思います。

 -弔辞を読む予定と聞いています。どのようにおくりますか

 伊藤

 いろんな思い出があり過ぎて、どういう風にまとめていいか分からないんですけど、心を込めておくりたいと思います。

 -ミキさんの様子は

 伊藤

 本当に弔辞も読むという機会も与えていただきましたし、ここで私たちが泣いてばかりで、グチュグチュッとならないようにしようねって、頑張ろうねって話し合いました。

 -ここでキャンディーズがそろうのは寂しい

 伊藤

 はい。