東北地方を拠点に活動する歌手あんべ光俊(48)が23日に大阪・南堀江Knaveで行うライブ「青い大地に夢は始まる」を前に、その意気込みを語った。

 あんべは岩手・釜石市出身で宮城・仙台市在住。3月11日の東日本大震災当日も、仙台市内でレコーディングを行っていた。「何が起こったのかすぐに分からなかった」と気が動転した。しかし東北に根ざし活動してきた歌手として、精力的に避難所を周り歌で被災者を励ました。

 昨年、日本青年会議所東北地区協議会から地元振興をテーマに依頼され「青い大地」という曲を作った。避難所で歌ううちにシンプルな歌詞が共感を呼び、「作品を合唱曲にして、東北の子供や大人たちに歌ってもらおう」という声が上がった。あんべは「おこがましいのですがこの時のためにこの歌は生まれたのか、とさえ思ったほどでした」と振り返る。

 5月に、収益を震災で親を失った遺児に届ける目的で、「青い大地を歌う会」が発足。合唱編曲は、東北音楽教育研究会長で仙台市立荒巻小の大谷義昭校長が担当した。翌6月には仙台市泉区の七北田小の生徒150人を含む200人が同市内で合唱し、「被災地の応援歌」のひとつに位置付けられる。

 あんべは震災がきっかけで、福島で活動するバンド「猪苗代湖ズ」の箭内道彦(やない、47)とのコラボレーションなど「不思議な巡り合わせ」を体感、ライブでも「今だから生まれた作品を多くの皆様に聴いていただきたい」と話す。

 ライブは大阪公演が23日に大阪・南堀江Knave、仙台公演が4月16日の公演振り替えとして、11月3日仙台Rensa、東京公演が12月17日に国立東京博物館平成館大講堂。

 あんべは78年に東芝EMIよりソロデビュー、代表作に「遠野物語」「星の旅」「イーハトーヴの風」など。岩手県「希望王国いわて文化大使」、遠野市から「民話のふるさと遠野大使」に任命され、また歌の縁で沖縄・那覇市の観光大使も務める。