松任谷由実(57)が11日、全国ツアー最終公演を仙台サンプラザで行った。同所での公演を4月末に行う予定だったが、東日本大震災の被害で中止した。しかし、ユーミン自身が仙台での公演を強く望み、同所の修復が終了し、夏に再オープン。条件が整い、7カ月に及んだ全国ツアー最終公演として前日10日と合わせ、2公演の開催が実現した。

 ようやく立てた仙台でのステージ。ユーミンはMCの冒頭で宣言した。「待って、待って、待ちました。今日はどんなことがあっても、ベストなステージをやりたいと思います」。アンコールで声がかすれるほど、トップスターは喜びと気持ちを込めて歌い続けた。

 仙台公演だけの特別企画も用意した。2回目のアンコールでは、ヒット曲「春よ、来い」を会場の約2000人とともに大合唱した。「春よこい、はやく来い。春よこい、はやく来い…」。歌いながら、そっと涙をぬぐう観客も少なくなかった。