歌手新沼謙治(56)が20日、埼玉・飯能市役所発着で行われた第10回飯能新緑ツーデーマーチ最終日にゲスト出演した。大会は東日本大震災復興支援がテーマで開催されたが、被災地・岩手県大船渡市出身の新沼は特設ステージでヒット中の「雪の川」などを熱唱し、ゴールしたウオーカーの疲れを歌で癒やした。

 昨年3月11日の同震災では大船渡市内の実家で母親が被災した。一時音信不通となり、不安な日々もあった。同年9月7日には愛妻のバドミントン元世界女王・博江さん(享年62)を肺がんで亡くした。そんな新沼に前を向く力を与えているのがウオーキング。ステージで新沼は「歩かない日は気持ちが悪い」と話した。そして、震災に触れ、「田舎から毎年送ってくれたウニやホヤが今は届かない。まだまだ復興には時間がかかり、見通しはつかない。ご支援をお願いします」と参加者に呼びかけていた。

 2日間ウオーキングでは国内最大級の同大会は飯能市、朝日新聞社、日刊スポーツ新聞社ほかが主催、三井住友信託銀行が特別協賛、ダイドードリンコが協賛。最終日は宮沢湖・吾野方面など5~30キロに5974人が参加して行われた。2日間合計では1万3072人の参加となった。来年は5月25~26日に開催される。