演歌歌手藤あや子(51)が9日、東京・台東区の浅草神社でデビュー25周年感謝イベントを行った。駆けつけたファン200人と、25周年の感謝の気持ちを込め、手を合わせた。藤は「人生設計の中で、上京して演歌歌手になるというのはなかった」というが、26歳で秋田から上京。昼間に全国の喫茶店を回り、歌い続けた下積み時代が、土台となっている。「少ない時は2人、多くても5~6人から始まって、それが20人、30人とどんどん増えていって」。今やファンクラブ会員も数千人規模に成長。「喫茶店で歌ったからこそ、こんなに膨らんだと思います」と振り返った。

 今年は、NHK・Eテレのアニメ新番組「リトル・チャロ東北編」の主題歌を歌った。その主題歌「わすれない」を含め、多くの曲を作詞。また作曲も手掛け、冠二郎らに楽曲提供してきた。来年1月23日には新曲「浮雲ふたつ」も発売する。「いい足跡をいっぱいつけてきた」という藤は、NHK紅白歌合戦の18回目の出場を待つ身でもある。「毎年、受験勉強して、その結果発表みたいな。神様が決めること。祈りながら、その日を待ちたい」と話した。