歌手アグネス・チャン(59)が13日、都内で、女性の社会進出などテーマにした著書「女性にやさしい日本になれたのか」(潮出版社)の発売記念イベントを行った。会場では、アグネスがテレビ局に子連れ出勤したことが問題視された87年の「アグネス論争」について語った。

 「その時は、風当たりが強かったけど、今、思うと論争は良かったと思う。個人的には、論争が私を強くし成長させてくれた。社会的には、働く親の背中に子供はいるんだと一石を投じ、その後、働く母親をどう応援するかという話になったのでよかった。論争を起こしてくれて感謝です」。当時、批判した人たちとは会っていないというが、「喜んで会いたい。お互いに子育ての苦労もしているので、今なら仲良く話せると思う」と語った。

 政府に対しては「女性応援の政策の根本に少子化解消があるが、それは順序が違う。産んでほしいからどうすればいいかではなく、まず女性を応援し、女性と男性が平等になることが大事」と語った。

 江角マキコの元マネジャーによる落書き騒動にも言及した。一部週刊誌では当初、江角が元マネジャーに指示したと報じられた。「多分、元マネジャーがやったんでしょう。そう言ってますよね。彼女、関係ないと思います。男性のやったことを女性のせいにしないでください。みんなで仲良くしましょう」と語った。