女優の北川景子(28)が20日、自身のブログを更新。2011年12月に急逝した森田芳光監督のデビュー作「の・ようなもの」の続編となる「の・ようなもののようなもの(仮題)」(2015年公開予定)に出演することが決まったことを受け、同監督との思い出を振り返った。

 北川は2006年5月に公開された森田監督の映画「間宮兄弟」で銀幕デビューを果たし、以来、森田監督を「一方的に恩師と仰いできた」という。その恩師のオマージュ作品となる今作への出演オファーに、「お話を頂いた時は本当に嬉しかったです」と喜んだ。

 「間宮兄弟」出演の際には、森田監督から「の・ようなもの」のビデオを手渡され、「ぼくの撮りたい世界がここに全部入っているんです。これを観てくれたら、ぼくがどういう監督かわかると思います。これを観て、感じたままに(北川演じる)夕美を演ってください」と言われたという。同作が初めて観る森田作品だったという北川は、「『の・ようなもの』で森田作品のファンになり、監督の撮りたい映画がどのようなものなのかを知りました。初めて見た森田作品が『の・ようなもの』で良かったと思っています。『間宮兄弟』がスクリーンデビューとなった私は、何かヒントが得られないかと何度も何度も『の・ようなもの』を見ては現場に向かいました」と、同作への思い入れを明かした。

 今作の撮影にあたって、「の・ようなもの」と「間宮兄弟」を改めて見直し、「やはり森田監督は素敵な方だったなぁと思いました」と北川。「監督が亡くなって以来、しばらく力が入りませんでしたが、今回の現場で何度も監督の懐かしい気配を感じました。もしかして傍にいらっしゃるのかなぁと思うほど、温かい現場でした。ひょっこり監督が姿を現すのではないかと期待してしまうほど、森田組の皆様は全く変わっていませんでした」と、森田組の現場の様子をつづり、「少しは成長したところを見せなければ、とついつい力みそうになるのを抑えつつ、最初から最後まで楽しんでのびのびと撮影をできました」と、撮影を振り返った。

 「の・ようなもののようなもの(仮題)」は、「の・ようなもの」のその後を描いた物語。東京・下町を舞台に、松山ケンイチ演じる新米落語家の出船亭志ん田が、師匠から人探しを頼まれて多くの人を訪ね回る中で生まれる人間ドラマを描く。