8日に行われた自身が設立した負傷兵士らのための国際スポーツ大会インビクタス・ゲーム10周年記念式典に出席するため訪英中のヘンリー王子(39)が9日、両親を亡くした英国軍人の子どもや若者を支援する慈善団体「スコティーズ・リトル・ソルジャーズ」が主催するイベントにサプライズ登場した。

自身も12歳の時に母ダイアナ元妃を失った王子は、2017年から同団体の活動を支援している。22年のクリスマスにはスパイダーマンに扮(ふん)した動画で子どもたちにクリスマスプレゼントを贈って話題を呼び、23年11月には団体の初代グローバル・アンバサダーに任命されている。

単身でロンドンに滞在中の王子は、集まった約50人の親の死を経験した6歳から22歳までの子どもや若者たちと一緒にゲームに参加するなど、交流を楽しんだという。アーチー王子(5)とリリベット王女(2)の2人も子を持つ王子は、父親としての一面ものぞかせていたと米ニューヨーク・ポスト紙は伝えている。また、保護者や団体の代表者らとも会談し、親を亡くした子だちの経験や団体での活動によってどのような変化があったのかなどについて耳を傾けたという。

声明では、「スコッティーズ・リトル・ソルジャーズがサポートする多くの素晴らしい家族に会えて光栄でした。私はこの慈善団体の使命を長年信じ、彼らが育成のために行っている取り組みを心から信頼しています」と発表。コミュニティーを作り、若者がつながり、悲しみながらも一緒に楽しめるスペースを作ることは人生を変えるものだと述べ、アンバサダーであることを誇りに思うと語っている。

王子は10日に次の訪問先であるナイジェリアに向かう予定だと伝えられている。現地で妻メーガン妃(42)と合流し、インビクタス・ゲームに関連して同国の軍関係者らと会談を行うほか、伝統的な文化的活動への参加などが予定されている。

米ピープル誌によると、10日朝に到着した後、夫妻は学校を訪問するほか、王子は単身で軍病院を訪問して負傷した軍人と面会することなどが決まっているという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)