東宝は11日、都内で会見を開き、08年12月31日で閉館した新宿コマ劇場の跡地に、新宿東宝ビルを建設すると発表した。同ビルは地下1階、地上31階、高さ130メートルで、「TOHOシネマズ新宿」と、藤田観光開発の新ホテル「新宿東宝ビル

 ワシントンホテル」を核とした複合ビルとなる。3~6階の映画館は12スクリーン約2500席、9~31階のホテルは室数1030室を有する大規模なビルとなる。

 東宝の中川敬専務取締役は、今回の新ビル建設の理由について(1)新宿の映画規模の拡大(2)歌舞伎町が変化する可能性の2点を挙げた。「08年末の新宿コマ劇場閉館後、(映画館の)新規開拓に消極的だったが?」という質問に、同専務取締役は「日本で映画の動員が1番多いのは新宿。09年から(建築の)可能性はあると思った。新宿バルト9、新宿ピカデリーに続く、3つ目のシネコンを作っても共存できると判断した」と答えた。年間の動員目標は100万人とした。