1960~70年代に暴力や政治、エロスをテーマとする作品を量産し、全共闘世代に支持された映画監督の若松孝二(わかまつ・こうじ)さんが17日死去した。76歳。宮城県出身。葬儀・告別式の日取り、喪主などは未定。12日に東京都新宿区内でタクシーにはねられ、重傷を負って入院していた。

 若松さんはテレビドラマの助監督を経て63年、当時ピンク映画と呼ばれた成人向け作品「甘い罠」で監督デビュー。

 ベルリン国際映画祭では、2008年に「実録・連合赤軍

 あさま山荘への道程(みち)」が最優秀アジア映画賞を受賞、2010年には「キャタピラー」で主演した寺島しのぶが最優秀女優賞に輝いた。今年のベネチア国際映画祭に出品した「千年の愉楽」が最後の作品になった。