コマ・スタジアムは28日、東京・歌舞伎町の「新宿コマ劇場」を今年12月31日で閉館することを発表した。観客動員の減少に歯止めがかからず低迷し、築52年の建物の老朽化が進んでいることから閉館を決めた。今後は土地所有者である東宝と共同で劇場跡地の再開発を進める。東宝は隣接する映画館などが入る「新宿東宝会館」も年内で閉館、コマ劇場と一体となり一大興行街に変身させるプロジェクトに取り組む。

 56年にオープンした同劇場の客席数は約2000で、コマのように回る円形舞台が名前の由来。美空ひばりさん、北島三郎ら大物歌手の座長公演が人気を呼び、ピーク時は年間100万人を動員した。「ピーターパン」などコマ初演のミュージカルも多く、最近は海外ミュージカルを招いた。12月公演「愛と青春の宝塚」後、大みそかのテレビ東京系「年忘れにっぽんの歌」が最後の公演となる。当面、コマ・スタジアムは自社で企画・制作する公演については他劇場で上演する。