5日に急死した俳優緒形拳さんは亡くなる5日前の9月30日に遺作となったフジテレビ系の連続ドラマ「風のガーデン」(9日スタート、木曜午後10時)の制作発表に主演の中井貴一(47)らと出席していた。緒形さんは末期がんに侵され、死と向かい合う中井の父親役で、富良野の老人たちの死をみとる医師役だった。発表会見では「いや応なく人は老いていく。いや応なく死が訪れる」と自身の死を暗示するようなコメントを残していた。

 葬儀に参列した脚本の倉本聡氏(73)は「40年来の付き合い。本当にいい芝居をしてくれた。あの『人たらし』の笑顔にやられっぱなしだった」。中井は文書で「打ち上げで『貴一、また会えたらな』とおっしゃってたので『必ずお会いしましょう』と申し上げた。まだまだご健在のような気がしてなりません」とコメントした。