森繁久弥(96)の喜劇映画「社長シリーズ」などを手掛けた映画監督の松林宗恵(まつばやし・しゅうえ)さんが15日午前7時10分、心不全のため東京都文京区の病院で死去した。89歳。島根県出身。葬儀・告別式は近親者で行い、お別れ会は9月10日午後1時半から東京都世田谷区成城1の4の1、東宝スタジオで開く。喪主は長男天平(てんぺい)さん。

 松林さんは92年の映画「勝利者たち」を最後に映画製作の一線を退き、講演活動などを行っていた。昨年2月に死去した市川崑監督(享年92)の葬儀には元気な姿を見せていた。

 42年に東宝撮影所に入り50年代後半からの「社長シリーズ」のほか、戦争中の海軍での体験を生かし81年「連合艦隊」などの戦争映画も手掛けた。特に岡田英次らが出演し、出撃迫る兵士を描いた55年「人間魚雷回天」は高く評価された。

 [2009年8月16日7時24分

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