覚せい剤取締法違反で懲役1年6月、執行猶予3年の刑が確定した元女優酒井法子さん(38)が、批判をものともせず大学の広告搭を続けていくことが27日、分かった。26日、酒井さんが入学した創造学園大のホームページ(HP)で、PR役を務めていることが発覚。各方面から「タレント活動再開か」との指摘もある中、同大は「今後も酒井さんの映像などを発信する」と発表した。

 更生の道を歩み始めた酒井さんだが、一学生にはならないようだ。26日に創造学園大のHPで同大のPR役を務めていることが発覚。一夜明けて「タレント活動の再開か」と騒動になったが、それにめげず同大学の広告塔を続けることになった。

 酒井さんは有罪判決を受けた後、介護や福祉を学んだり、音楽療法士の資格を取る目的で、群馬県高崎市に本部がある創造学園大学に入学した。パソコンなどを使ったeラーニング課程で単位取得するが、18日には高崎市に3カ所あるキャンパスを見学した。その時の写真をスライドにした映像が、同大のHPに掲載されていた。

 笑顔の写真には「一緒に頑張りましょう!」の文字メッセージが入れられ、酒井さんが「学生の方々と直接触れ合って、すごくうれしかった」などと語った声も入っている。アップされて3日間で10万回近く再生(27日午後9時現在)され、一時はつながりにくい状態になるなど、広告効果は絶大。「CMと同等」との指摘もある。

 大学側は問い合わせが相次いだことから、この日、HPで「酒井法子さん映像掲載について」というタイトルで「酒井法子さん並びに一般学生の学習環境を保障するために、こちらから一学生としての酒井さんの様子を適宜発信する」と発表した。CMに等しいとの指摘があるが、同大は日刊スポーツに「出演料の支払いは100%ありえない。タレント活動の再開ではない。一学生としての様子を発信する」と回答した。

 しかし「酒井法子のオリエンテーション」と題し、高い知名度を前提にした映像発信自体が、一学生としての扱いとは違う。芸能界関係者には「罪を償う期間なのにこのようなタレント的な活動は控えるべきだ」「執行猶予の3年とまではいかずとも、せめて1年間は表立って出ない方がいい」などの声が多く上がった。一方で「反省した姿を示せば、芸能界に戻ることも構わないのでは」との意見もある。更生の過程を撮影させたドキュメンタリー番組への出演での復帰もウワサされている。酒井さんが、学生生活と連動して早期に芸能界復帰を果たす可能性もある。

 [2009年11月28日9時5分

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