お笑いコンビ博多華丸・大吉の「児玉清のモノマネをする方じゃない方」の博多大吉(38)が書き下ろした初著書「年齢学序説」(幻冬舎)が、話題になっている。19日の発売から売り上げを順調に伸ばし、大吉のツイッター上ではフォロワー(閲覧登録者)が1万人を突破するなど反響は大きい。著書は、人生のターニングポイントとなる年齢に焦点を当てその法則性を見いだすという、大吉独自の視点から書いた。構想8年、執筆に3年かけ熟成させた1冊は、芸歴20周年の記念となった。

 同書は「選ばれし者は26歳の時に時代をつかむ」という1つの法則から始まる。現在のお笑い界をけん引するダウンタウンととんねるずが、それぞれの代表番組となる「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」「とんねるずのみなさんのおかげでした」を始めたのが、ともに26歳だったことを見いだし、検証した。これまで血液型や出身地からの考察はあったが、年齢学という新しい分野を見いだした。26歳だけではなく、38歳、51歳も大きな分岐点になっているという。

 担当編集者の木原いづみさんが「最初にいただいた原稿で『これは!』と、めちゃくちゃ面白かったのでビックリ。修正もほとんどしていません」と話すほど、完成度は高かった。大吉は「どうせ出すなら、よく読んでいる、大好きな浅草キッドさんのレベルまで行きたかった。それで3年かかりました」。

 もともと大吉は「アニメのキャラクターの年齢を調べる」趣味があった。エクセルで日々更新を続け、生年月日と日付を入力すると何歳何カ月のことだと一目瞭然(りょうぜん)の「マイ表」もあるマニアックぶり。同書の巻末では、年齢ごとに誰がどんな出来事を起こしたか年表で紹介している。

 大吉は年齢学を追及することで「自分は35歳のときに相方(華丸)がR-1で優勝し奇跡が起こった。中学のときから大して良いことがなく、僕はねたみとひがみでできているが、ずっとやめずにいたらこういうことが起こった(笑い)。続けていれば良いことがあるよ、というのが伝わればうれしいですね」と話した。

 [2010年2月25日7時50分

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