声優で歌手の水樹奈々(30)が、漫画家の故手塚治虫氏(享年60)の少女漫画「ユニコ」の主人公ユニコを演じることが15日、分かった。携帯電話専用放送局「BeeTV」で、8月1日からムービーコミックとして配信されるもので、76年から84年まで連載され、既に絶版となった原作に、水樹ら声優が声を当て、効果音なども入ってよみがえった。水樹は「幅広い世代の方に知られる名作に出演させていただき、とても光栄です!」と感激した。

 7日に発売した新アルバム「IMPACT

 EXCITER」が、19日付のオリコンランキングで週間2位を獲得した水樹が、手塚作品とコラボし声優としても夏を熱く盛り上げる。今回演じるユニコは、小さな角が生えた愛らしいルックスで、70年代中盤から80年代半ばにかけて、女子のアイドル的存在だった。水樹は「純粋で無垢(むく)で真っ白な心を持つユニコ。いつも一生懸命で体当たりで、ぶつかっていく真っすぐを出せるように心がけました」と笑みを浮かべた。

 原作は1976年(昭51)から79年まで、サンリオの雑誌「リリカ」で連載された後、80年から84年まで小学館の雑誌「小学1年生」でも連載された。また81年に「ユニコ」、83年には「ユニコ魔法の島へ」と劇場版も2作つくられている。水樹は「原作を何度も読んで収録に挑みました!

 読めば読むほど深みを増していき、とても考えさせられました」と振り返った。

 「BeeTV」で配信されるムービーコミックは、絶版で読めなくなったカラー版の原作に、水樹ら声優陣が声を当てたほか、効果音やページをめくる音まで入るという。NTTドコモの携帯でアクセスし、月額315円を支払って会員になれば読むことができる。毎週水曜に更新する予定で、全20話が配信される。

 水樹は11年5月28日公開の映画「手塚治虫のブッダ

 赤い砂漠よ!

 美しく」でも、女優吉永小百合(65)らと声優を務めることが決まっている。現在、24、25日に西武ドームで初の2日間公演として行われる「NANA

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 2010」に向け、連日ツメのリハーサルを行っている。その中、日刊スポーツの読者に「愛、友情、きずな…とても身近にあるものだからこそ、その大切さが見えなくなってしまう時もある。日常の中にある大切なものを伝えられるようにと気合満点の収録でした」とコメントを寄せた。

 [2010年7月16日9時18分

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