SMAPが2日、ジャニーズ事務所のタレントが総動員で行う募金活動に参加した。1日から東京・代々木第1体育館前で開催中の震災復興プロジェクト「Marching

 J」の募金活動に登場。メンバーは何度もステージを降りて、後輩らと募金箱の前に立った。この日集まった募金者は初日を超える12万7000人。中居正広(38)は喜ぶ人々を前に「僕らが笑顔で支援を呼び掛けるのも大切と分かった」と自らの役割を実感した。

 SMAPの5人が登場したのはこの日正午ごろ。メンバーが体育館前の屋外ステージに上がると、募金の行列から大歓声が上がった。一通りあいさつを終えると、中居の「僕らも募金させて」という一言でメンバー全員が降壇。Jrが立つ募金箱に向かった。募金後もしばらくJrと一緒になって「ありがとう」と直接、募金者にお礼を言い続けた。

 前日からは警備の都合上、タレントが募金箱の前に立つことはなかった。でも、何かしたい。震災後にずっと抱えてきた思いがメンバーを突き動かした。

 日の丸と「I

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 JAPAN」と書かれたハート形の2つのピンバッジをつけたジャケット姿の木村拓哉(38)がサラリと言った。「今までアクションを起こしたくてしょうがなかった。こういう距離感が一番だと思う。箱の前で立っていた方が性に合ってるしね」。SMAPが参加したのは延べ3時間。それぞれ何度もステージを降りて、募金箱の前に立った。

 SMAPは今年CDデビュー20周年。今回は長いキャリアの中でもある意味、新鮮な経験だった。野外イベントを行うのは、91年のデビューイベント以来。稲垣吾郎(37)は「当時を思い出します」と懐かしんだ。

 これまで事務所後輩らと絡む機会はテレビ番組以外、ほとんどなかった。香取慎吾(34)は集結したパワーに「ジャニーズのすごさを実感しています」。草なぎ剛(36)は「みんなで力を合わせていい感じですよね」。中居は自然な流れで司会を始め、前日に続き参加した後輩のKis-My-Ft2に「募金は何回でもやるんだよ!」と促すなど、タレントの間にどんどん一体感を生み出した。

 この日は募金活動2日目。土曜日ということもあって、募金者は前日をさらに上回った。中居は「娯楽と不謹慎の境を模索していたけど、僕らが笑顔で呼び掛けることが大切だと、今日ここに立って初めて感じました」としみじみと言った。その言葉通り、最初はこわばっていたメンバーの表情もどんどん穏やかに。終盤は感謝を込めた笑顔で、「ありがとう」と手を振った。【近藤由美子】※■はハート※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀