タレント明石家さんま(56)が27日夜、MBSラジオ「ヤングタウン土曜日」(関西ローカル)の放送で、暴力団幹部との親密メールが発覚し、芸能界を引退した同期で親友の元タレント、島田紳助さん(56)に「(引退は)うれしいわ!」と、さんま流決別宣言をした。さんまが紳助さんの引退について言及するのは初めて。

 さんまによると、紳助さんの会見当日、報道陣の殺到を覚悟したが、誰も来なかったという。「おもしろコメント用意してんのに、おれが記者会見開いたる」と思ったところ、数日して、写真誌が1社、直撃に来た。車の窓を自ら開け、取材に応対し「今後のお付き合いを聞かれたから『せえへん、せえへん』って。そんなん、アカンやろ?

 それでも、ホンマは寂しいんでしょって言うから『アホか!

 うれしいわ』言うたった。だって、仕事増えんねんで」。

 紳助さんが以前、暴行事件で休養した際も、代わりの仕事が入ると思ったが来なかったとし、今回は「ヘキサゴン(の司会)来るかと思ったけど、他も1件もオファーない」と続けた。

 その真意は「芸人に涙、感動は必要ない」とのさんまのポリシーがある。さんまと紳助さんは74年にそれぞれ、笑福亭松之助、島田洋之介・今喜多代に師事。同期で同学年。テレビタレントへと転身した道筋も同じ。若手時代は仕事でともに地方をまわり、今でも互いを「親友」と認め合う仲だ。

 それだけに、番組中盤、出演していたモーニング娘。の高橋愛(24)が今年秋に脱退を控える話題になると、紳助さんの将来的な復帰を望む発言も。あくまでも私見として「引退や言うてもね、紳助なんか別に帰ってきてもええんちゃう。疲れた、辞める言うても、1年後にやりたいと思ったら、素直になった方がいい」と盟友の突然の引退劇に揺れる心境をのぞかせた。

 さらには「(紳助さんの)気持ちはよく分かる。疲れてくるんですよ。おれも年がら年中、辞めよう、向いてないかな、と。生涯現役じゃない。元気なうちに辞めたい」と、60歳引退を公言している自身の境遇と重ね合わせ、盟友の心労を思いやっていた。