歌手前川清(63)が東京・明治座「前川清・秋元順子特別公演」(12月1~18日)で、「ベルサイユのばら」風パロディーとして男装の麗人オスカルならぬメスカルに扮(ふん)することが17日、分かった。

 前川にとって明治座初座長、秋元にとって女優デビューとなる公演で、1部は芝居「ザ・ナイスガイ~どうしてこんなにモテるんだろう」、2部はショー「ザ・ファンタスティック

 トゥー」。前川は1部で編集者大石清十郎を演じ、妄想の中で忠臣蔵など数々のパロディーに挑み、浅野内匠頭や大石内蔵助らに扮する。さらに妄想は飛躍し、「ベルサイユのばら」風に“メスカル”として金髪に白い軍服姿で登場する場面が用意されている。

 前川は「やってみないと分からないけど」と不安ものぞかせるが、「お客さまが喜んでくれるなら、何でもします」と意欲満々。持ち前のサービス精神を発揮するつもりだ。同舞台には宝塚の元トップスター高汐巴、高嶺ふぶき、えまおゆうも出演する。「教えてもらわなくてはね」と男装の麗人になりきるため、“弟子入り”も考えている。かつて、梅沢劇団公演で女形にも挑戦しており、「パロディーの笑いで、にぎやかな舞台にしたい。とにかく楽しくやりたい」という。

 秋元順子(64)も意欲満々だ。児童劇団時代に、故石原裕次郎さんが主演した映画「青春とはなんだ」に出演した経験がある。以来の女優挑戦に「ワクワクしてます。何十年もたって、その時のことが役立てば」と話した。

 2人をサポートするのは小松政夫(69)。日本喜劇人協会会長という立場になったが、おなじみのしらけ鳥音頭を披露する。「昔は師走に年忘れの喜劇公演が多かった。今こそ笑いが必要」と話した。【林尚之】