過激な言動で絶大な人気を集め、昭和と平成を代表する落語家で落語立川流家元の立川談志(たてかわ・だんし)さん(本名・松岡克由=まつおか・かつよし)が21日午後2時24分、喉頭がんのため都内の病院で亡くなった。75歳だった。

 落語家で人間国宝の桂米朝(86)が、談志さんの訃報にコメントを寄せた。「少し前から喉の調子、体の調子が悪いと聞いておりましたが、なにぶん私も調子が悪い。私の方が早いと思っていたが、彼が先に逝くとは…。惜しいはなし家を亡くしました」と無念の胸中を語った。1966年の東宝映画「落語野郎

 大馬鹿時代」では、談志さんに誘われ、共演を果たした。米朝は「若い頃から私に甘えてくれましてね。東京でいろんな機会をつくってくれました」と懐かしんだ。最後に会ったのは昨秋。大阪での仕事帰りに米朝の自宅まで足を運んでくれたという。「こない早う死ぬんやったら、もっといろいろ話しておきたいことがあったのに…なんや心に穴があいたようです」とつづった。