歌手松山千春(56)の自叙伝「足寄より」の舞台化で、公募中の千春役に600人を超える応募があったことが25日、分かった。最終審査は来年3月3日に都内で行われ、審査員を千春のファンクラブから募ることも決定した。審査をファンが行うのはオーディションとしては前代未聞で、厳しい視線が注がれることになりそうだ。

 千春はこの日、全国26都市31公演のツアー「愛の歌」のファイナル公演を札幌のニトリ文化ホールで開催。オーディションの中間報告として、応募者が624人に達していることを発表した。

 同舞台は来年のデビュー35周年を記念し企画され、千春役を一般公募した。関係者は「一般からの応募より、いわゆる芸能プロダクションからの反応が多い」。しかも「応募者の中には大物歌手や有名俳優のご子息の応募が目立っている」と話す。募集が「平成の松山千春」というだけあって、応募者もジュニア世代になっているようだ。CDドラマでは塚本高史が、映画では大東俊介がそれぞれ千春役を好演した。

 舞台は、千春の生みの親である北海道のSTVラジオ竹田健二ディレクターとの出会いから、デビューまでのふれあい、絆、信頼、そして別れを描く。応募は来年1月25日まで受け付け、書類審査などを行い、最終審査は3月3日に公開ライブで行われ、千春のファンクラブ「千春を見守る会」の会員の中からも審査員を募ることになった。最終審査にファンも参加するのは珍しい。千春ファンは目が厳しいことでも有名で、審査を受ける側の緊張感が高まりそうだ。

 この日のコンサートは2部構成。「もう一度」「時のいたずら」など懐かしい曲を歌いつづり、新曲「愛の歌」や「君を忘れない」や「俺の人生」など、アンコールを含め16曲を熱唱した。

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