日本の音楽配信が新時代を迎える。レコチョクが大手レコード会社9社と提携し、iPhone(アイフォーン)で月額制聴き放題配信サービスを10日から開始する。国内外3万5000アーティスト、100万曲が同機種で聴き放題となる。スマートフォン市場で最大人気機種の参入により、同サービスへの参加アーティスト急増も確実。欧米では既に、定額聴き放題が主流となっており、日本の音楽配信も世界基準に一気に近づく。

 今日10日からスタートする音楽配信サービス「LISMO

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 レコチョク」はこれまで、Android携帯の一部機種での提供だった。音楽配信市場の拡大を目指すレコード各社は、スマホ市場のメーカー別シェア首位のアイフォーンへサービスを拡大することで、市場規模が2倍になると判断。一致団結して対応端末の拡大を進めることになった。

 利用者にとって、最大のメリットは、参加アーティストの増加だ。「LISMO」は月額1480円で、いつでもどこでも好きな曲を楽しめることで音楽ファンに支持されてきた。すでに海外ではレディー・ガガやマイケル・ジャクソン、国内では布袋寅泰、斉藤和義らが同サービスに参加してきたが、関係者は「若者に人気のアイフォーンへの提供で、これまで参加を見送っていたアーティストの参入が期待されます」。

 定額聴き放題サービスの拡大は、音楽配信の世界標準化への大きな1歩にもなる。もともと音楽配信は、好きなアーティストの曲を曲単位で購入するダウンロード(DL)が主流だったが最近は、さまざまなアーティストの曲を大量に一気に手に入れることができる定額聴き放題が、欧米を中心に高い人気を獲得。市場規模も昨年に比べて今年は3倍になると専門家が予測するなど、DLと並ぶ配信サービスに定着している。