SMAP中居正広(39)が、TBSロンドン五輪メーンキャスターに起用されることが3日、分かった。中居が同局五輪メーンキャスターを務めるのは、04年のアテネ大会から5大会連続。レギュラー番組を10本も抱える中、既に精力的に取材を進めている。五輪開幕に合わせ、ロンドンにも飛ぶ予定。積み重ねてきた取材経験から「選手が主役。出過ぎてはダメ」を信念に、取材や中継に臨む。

 中居は既に動きだしていた。スタッフとともにロンドン五輪に関する勉強会を実施。同局が中継する柔道、レスリングなどの取材を行っている。このほど、男子柔道の全日本合宿を密着取材した。代表選手が走り込みを始める午前6時半には、合宿地に姿を見せた。「いつもは待たせる側ですけど、取材する側ですから」。前日は収録が続き、睡眠時間は1時間。睡眠不足を感じさせず、さわやかな顔で取材を始めた。

 5大会連続ともなると、選手や監督からも認知度は高い。今回の密着取材は、中居と親交がある男子柔道代表監督の篠原信一氏から、特別に許可された。だが、中居は甘えずに自分で決めた「取材のルール」を守っていた。

 「一番気をつけているのは、とにかく邪魔にならないようにすること。監督やコーチが『中に入っていいよ』とおっしゃるんですけど、選手のコンディションや様子をうかがうと、そこは入れないなと」

 競技場で行われたトレーニング中も、トラックの外からそっと見守った。

 開幕に合わせてロンドンへ飛び、現地スタジオからの中継番組などに出演する予定だ。「やばいっすね。全部見たいですよ」。滞在期間は、積極的に各競技の取材を行うつもりでいる。

 レギュラー番組は、テレビ8本、ラジオ2本。8月23日からはSMAPの全国ツアーも始まるなど、多忙を極める。確実にしわ寄せが来るが、「この仕事は外せないです。しんどいな、朝早いな、というのは全然ないです」と言い切った。

 ジャニーズ事務所の後輩、TOKIO国分太一(37)もフジテレビで、嵐の櫻井翔(30)は日本テレビで、五輪メーンキャスターを務める。視聴率を争うライバルにもなるが、「うれしいですよ。太一や櫻井に現地で会えるのかな、という楽しみもありますね」と話す。その上で「僕らが主役じゃないですから。あくまでも選手のみなさんが主役。前に出すぎず、という意識は持とうと思いますし、2人も心得ているんじゃないかな」と言った。国民的グループのリーダーは、アシスト役に徹し、五輪中継を盛り上げる。