ペニーオークション詐欺に関する消費者の苦情相談件数が、タレントたちが「うそ落札」をブログに頻繁に書き込んでいた10年度が最も多かったことが21日、国民生活センターへの取材で分かった。09年11月に全国で集計を始め、10年度の395件がピーク。11年度は290件、12年度は今月14日までで71件と減っている。消費者庁が11年3月に、同オークションを行っていた複数の業者に景品表示法に基づく措置命令を出した影響と思われる。

 相談を寄せた消費者が同オークションで使った金額は09年11月からの集計で、約4000万円に上り、1人平均で約8万円(相談総数775件中、274人が金額未回答)。これはインターネット詐欺で相談件数が最も多いアダルトサイト詐欺による平均金額とほぼ同等という。

 同センター担当者は「オークションは通信販売のためクーリングオフ制度は適用外。返金は難しい」。タレントが加担していたことについて「今回の報道で知った。びっくりしている」と話した。

 ほしのあき(35)小森純(27)松金ようこ(30)らが「うそ落札」を書き込んでいた「アメーバブログ」を運営するサイバーエージェントは20日、来年から虚偽記載の罰則規定を設けることを発表。国民生活センター担当者は「ブログの商品紹介で、しっかりと広告だと分かる表示をすべきだ」と指摘した。