新派の女形の英太郎(はなぶさ・たろう)が9月にニューヨークのオフ・オフ・ブロードウェー(小劇場)で舞台「FULL
HOUSE」(25~29日)に主演することが17日、分かった。佐藤雅子氏の作・演出で、客席約100席のシアター・フォア・ザ・ニュー・シティで英語字幕付きで上演される。
同作は、下積みが長かった女優が突然、一人芝居の主役に抜てきされ、すっかりスター気取りになってしまい、スタッフたちの反発を招くコメディー。英はこのチャンスを手にし、「新派125年の歴史で新派の役者が海外で公演するのは、川上音二郎以来でしょう。しかもニューヨークなんて、人生をかけてやらせてもらいます」と意気込んでいる。舞台では白塗りになりながら、あでやかな芸者姿に変身する過程をみせ、最後は英が「藤音頭」を踊り、出演者全員の総踊りもあるという。「楽屋番に無視されていたのが、主役と知って態度が変わったり、初めて1人部屋になって『大部屋からここまで来るのに何十年かかったと思うのよ』というせりふは身につまされます」。
低予算の公演のため衣装は自前で、米国では合宿稽古となるが、「女形というと歌舞伎のイメージと思うけれど、歌舞伎とは違う新派の女形がいることを知ってほしい。笑って楽しんでくれれば」と話している。




