SMAP木村拓哉(41)主演フジテレビ系連続ドラマ「HERO」(14日スタート、月曜午後9時)の制作発表が10日、都内で行われ、下村博文文部科学大臣が登壇した。下村氏は、文科省と「HERO」が、道徳教育に対する理解・普及を図るためにタイアップすることを発表。木村は「ドラマの制作発表が大臣の公務に入るのって、すげえドラマだなと思います」と驚いた。

 異例ともいえる国と民放ドラマのタイアップは、文科省が、全国の公立小中学校約4万校に「HERO」のポスターを配布することが主になる。木村は「すごいうれしいですね。小中学生のみんな、いたずらでいろんなところに画びょうを押さないで」と冗談交じりに喜び、下村氏は「国が特定の価値観を押しつけるのでなく、こういう番組を見ることで子どもたちも『生きる』ことを考えるようになる」と説明した。

 「HERO」は2001年1月期、同局看板ドラマ枠「月9(月曜午後9時)」として放送され、期間平均視聴率34・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。映画も大ヒットした人気作で、木村の連ドラ主演作としては、全局を通じて初の続編となる。

 型破りだが、正義感の強い検察官が主人公の13年後を演じる木村とコンビを組む事務官を北川景子(27)が演じる。木村との共演に北川は「13年前は兵庫県の中学生だった私が、テレビで見たセットの中に木村さんといるなんて夢みたい」。木村は13年たった自身のことを「相変わらずです」と言い、照れ笑いした。

 国をも味方につけたフジテレビとしても、同作への期待は大きい。視聴率低迷が続く中、再びブームを起こし、同局の“ヒーロー”となれるか注目される。【小谷野俊哉】