モーニング娘。’14が、オリジナルでは初めて演歌の楽曲をリリースすることが22日、分かった。タイトルは「見返り美人」。10月15日リリースのトリプルA面シングルに収録される。プロデューサーのつんく♂(45)ではなく、演歌の作詞作曲家が手掛けた歌詞とメロディーに乗って、フォーメーションダンスも披露する。

 スローテンポで、重厚なメロディーに合わせて、和風テイストの歌詞が紡がれる。

 <歌詞>一世一代

 艶姿(あですがた)

 この世は浮世絵

 夢か幻

 このフレーズの際も、メンバーたちは、1列になってフォーメーションを変えながら踊っている。その様は、ダンスというよりは滑らかな舞い。イントロや間奏にフォーク調の部分もあるが、歌心やさびの盛り上がりは紛れもないド演歌だ。

 モー娘は、五木ひろし(66)が企画した作詞家の故阿久悠さんのカバーアルバム「COVER

 YOU」(08年発売)内で、「居酒屋」を歌ったことがあるが、オリジナル曲としては初の演歌ナンバーになる。作曲は「ふたり酒」(川中美幸)「天城越え」(石川さゆり)の弦哲也氏、作詞は「越冬つばめ」(森昌子)の石原信一氏が手掛けた。

 モー娘がプロデューサーのつんく♂以外の曲を歌うのは、デビューシングル「モーニングコーヒー」(98年)のカップリング曲「愛の種」以来16年ぶり。今作は、11月にグループを卒業するリーダー道重さゆみ(25)を送り出す曲として制作され、道重以外の9人が歌い踊る。つんく♂は制作までの経緯を「11年間頑張ってきた道重へ後輩が贈る歌です。後輩思いの道重の古典的な部分=『良い女』を『和』として表現するには、日本の伝統を重んじて曲を作られてこられた先生方にお願いした方が良いと思いました」と説明した。

 トリプルA面の他の2曲は、つんく♂が作詞作曲した「TIKI

 BUN」と「シャバダバ

 ドゥ~」。道重もパフォーマンスに参加している。<モー娘挑戦アラカルト>

 ▼5日間5万枚

 テレビ東京系「ASAYAN」内の企画。女性ロックボーカリストオーディションに落ちた5人で、インディーズシングル「愛の種」5万枚セールスに挑戦。全国各地で手売りをして達成した。

 ▼メンバー交代システム

 女性アイドルグループとして初めてメンバーが卒業・脱退や新加入を繰り返すシステムを確立した。

 ▼12年、4000日

 現リーダー道重の加入日は03年1月19日で、今年は女性アイドルグループのメンバーとしては前人未到の加入12年目で、在籍日数は4000日を超えている。

 ▼フォーメーションダンス

 生歌とパフォーマンス力を重視。50枚目シングル「One・Two・Three」以降は、メンバーの列構成を重視したダンスを見せている。