02年に発覚した久留米看護師連続保険金殺人事件を題材にしたドラマがフジテレビで制作され、主演を大竹しのぶ(57)が務め、寺島しのぶ(42)坂井真紀(44)木村多江(43)の演技派3人が共演することが21日、分かった。スペシャルドラマ「黒い看護婦」で、2月13日午後10時放送。

 大竹は、他の3人の弱みを握って操る主犯格を演じる。この女性に翻弄(ほんろう)され、殺人を犯す3人を寺島、坂井、木村が演じる。看護専門学校で出会った4人が再会し、殺人に手を染めてしまう姿を描く。

 弱みを握った3人を精神的に支配して、犯罪の道に引きずり込む主犯格の女性を演じる大竹は「この役をリアリティーをもって演じるのは難しい。なぜこのような状態になってしまったんだろうと感じてもらえたら」と話している。大竹の“モンスターぶり”が大きな見どころとなりそうだ。

 操られる立場の3人もそれぞれ複雑な思いで役に向き合った。寺島は「実際にあったということが信じられない。淡々と気持ちを演じました」。坂井は「ふとしたことでボタンを掛け違えてしまった人物たちのドラマ」。木村は「うそみたいな話を納得して演じるのが難しかった」と話している。

 ▼久留米看護師連続保険金殺人事件

 98年1月に主犯格の看護師が、看護学校の同級生3人と共謀し、そのうちの1人の夫をだまして睡眠薬入りのビールを飲ませ、静脈に空気を注射して殺害。保険金3500万円をだまし取った。もう1人の夫には医療用チューブでウイスキーを流し込んで殺害。保険金3200万円をだまし取った。主犯格の吉田純子被告は10年3月に最高裁で死刑判決が確定。