女優水野美紀(36)が、主演映画「恋の罪」(園子温監督、11月公開)で初のオールヌードを披露していることが15日までに分かった。同作品は開催中の仏カンヌ映画祭「監督週間」部門に選出され、18日に現地公式上映予定。90年代に東京・渋谷のラブホテル街で起きた殺人事件をモチーフに冨樫真(37)神楽坂恵(29)とのトリプル主演で、3人の女性の壮絶な生きざまを表現。3人が女優生命をかけたむき出しの演技合戦を展開し、鬼才・園監督を「世界」に送り出す内容となっている。

 水野は「恋の罪」で幸せな家庭を持ちつつも、夫以外の男との関係から逃れられない日々を送る女刑事を熱演。女優生活初の、そして迫真のオールヌードを披露している。だが、撮影現場の水野に気負いはなかったという。「淡々と『いきますか』みたいな感じで(脱いだ)。ほかのシーンを撮るのと変わらないというか。そんな大騒ぎすることじゃないでしょ、と思いますよ(笑い)。作品を見終わった後には作品自体に引き込まれて、私が脱いだとか脱がないとかはどうでもよくなりますよ」と話した。

 同作品は第64回カンヌ映画祭(11日開幕)監督週間に選出。18日に現地で公式上映され、日本では11月、東京・テアトル新宿ほかで全国ロードショーされる。独特の作風から「鬼才」と呼ばれる園監督は、09年のベルリン国際映画祭(「愛のむきだし」)、10年のベネチア国際映画祭(「冷たい熱帯魚」)に続き、3年連続で3大映画祭出品という快挙を達成した世界が注目する気鋭の監督だ。

 水野は、初めてオールヌードになったことを「園さんの作品だから、というのは大きかった」と話す。「園さんの作品って、参加する方も、身も心も裸にされる。裸でぶつかっていくくらいじゃないと作品に参加できない。監督のイメージにこたえられないと、自分の生き方そのものを否定されますから、監督とは常に真剣勝負です」。

 園作品への思い入れは強かったという。水野は「もともと園監督作品がすごい好きだった。映画に向かう姿勢が一貫していて、どんなジャンルの作品でも園さんにしか撮れないものになる。『ハリを振り切る』感じが気持ちよくて、だけどそこに詩的な繊細な空気も内包されてて…。とにかく園監督作品のファンだったんです」と力を込めた。

 同作品は、90年代に東京・渋谷のラブホテル街で実際に起きた殺人事件をモチーフにセックス、狂気、生死、家族…などを通じ3人の女性の壮絶な生きざまを描く。夜はホテル街路上で売春している大学助教授を冨樫が、退屈な毎日を持て余して道を踏み外す主婦を神楽坂が演じる。冨樫も神楽坂もオールヌードを披露。トリプル主演する3人が女優生命をかけ、鬼才とのガチンコ勝負で身も心もむき出しの体当たり演技合戦を展開する内容になった。

 カンヌ選出について水野は「(カンヌに)いくでしょう、と思った(笑い)。すごく面白かったし。作品として本当に『力』がある。カンヌに行くことはすごくうれしい」と話した。

 ◆水野美紀(みずの・みき)1974年(昭49)6月28日、三重県生まれ。87年「東鳩オールレーズングランプリコンテスト」準優勝。92年コーセー「ルシェリ」のCMで注目される。以後フジテレビ「踊る大捜査線」などの人気ドラマに出演。00年「千里眼」で映画初主演するなど、多くのドラマ、映画、CMに出演。最近は舞台を中心に活動。今年は「太陽に灼かれて」(7月24日初日)、「ゲゲゲの女房」(9月29日初日)などの舞台に出演。特技はアクション。