女優吉永小百合(67)主演の映画「北のカナリアたち」(阪本順治監督、11月3日公開)のロケが北海道・利尻島で始まり1、2の両日に公開された。昨年12月と1月に同島などで行われた冬ロケでは、体感温度氷点下30度の酷寒だったが、1日は25度まで気温が上昇。吉永は、子どもたちと草原で歌うシーンで若々しい姿を見せ、海岸の崖を歩く危険なシーンにも挑んだ。

 吉永は、冬ロケで定年を迎えた図書館職員川島はるを演じたが、夏ロケでは20年前に島で女教師だった頃を演じている。年齢設定は40代。着衣で海を泳ぎ、約50メートルの煙突の中腹付近まで上り、子どもを救出するなどアクションも多いため、体を鍛えて臨んだ。「(アクションは)得意。腕立て伏せを1日30回、腹筋、背筋をやっています」。波しぶきが立ち、岩だらけの崖も歩いたが「近眼だから(見えないので)逆に怖くないかもしれない」と笑った。

 教師と生徒の関係を構築するため3月から子役と歌の練習を始め、5月から撮影直前までは東映東京撮影所で毎週オルガンを練習した。撮影前には、女優の故田中絹代さんの本を読んだという。「田中さんが亡くなったのは67歳。同じ年で映画をやらせていただけるのは幸せ。何本やれるか分からないですけど、映画にかける思いを撮影に込めたい」と静かに語った。【村上幸将】