2020年東京五輪のゴルフ会場である霞ケ関CC(埼玉県川越市)の正会員を男性に限定している規則に対し、国際オリンピック委員会(IOC)が改善を求めていた問題で同CCは20日、臨時理事会を開き、規則を変更して女性の正会員を認めることを決めた。これでゴルフ会場を巡る議論は決着へ向かう。

 1月に東京都の小池百合子知事が批判したことをきっかけに問題が大きくなり、IOCは規則が変わらなければ会場変更も辞さない構えを見せていた。これを受け、大会組織委員会、日本オリンピック委員会、日本ゴルフ協会、国際ゴルフ連盟の4者が2月2日、同CCに要望書を提出した。同CCはこれまで理事会、総会、3度の説明会を行い、正会員の意見を集約。この日の臨時理事会を開催し、議決をもって、細則の変更が決まった。

 同CC関係者によると、82年を最後に女性正会員がいなくなったことから85年に「男性に限る」という細則が付された。五輪会場問題が起きる以前から「将来的に女性正会員を認めよう」との議論があったため、IOCの指摘があったからではなく、あくまでも自主的な判断だという。

 組織委の森喜朗会長は「説明会をたびたび開催し、会員の皆さまのご協力に感謝したい。霞ケ関は五輪にふさわしいコースで、世界に誇れるゴルフクラブだ」と歓迎した。

 女性会員問題と並行して、日本ゴルフ改革会議は公共施設である若洲ゴルフリンクス(江東区)への変更を主張していた。