EXILEのフィジカルトレーナー、吉田輝幸氏が正しい体の使い方を伝授する「EXILEエクササイズ」。第29回のテーマは「正しい姿勢」です。男性に多い「猫背」にも、女性に多い「反り腰」にも共通するのは腹筋のインナーマッスルが鍛えられていないこと。では、どうすればいいのか?

 特効薬として、おなかをへこませるだけ!

 という「ドローイン」を紹介します。

 ドローインは日常生活の中でどこでもできる。横にならず、立ったままでもOK。出勤途中の電車の中でもできる簡単さだ。

 吉田氏

 どんな時でも、おなかをへこませるという意識が、正しい姿勢を作る重要なポイントです。10秒のトレーニングを5回やるのでも構いませんが、本来は1日中できないといけない。ウエストを細くするダイエット効果もあります。極端な話ですが、数週間で7センチもウエストが細くなった人がいます。その人は、それまで腹筋を使えていなかったんですね。ドローインは、これができて初めて体幹を鍛えることができるという大前提。いわばウオーミングアップ前の段階です。正しい姿勢ができていないと、いくら努力を重ねても、伸びるところも伸びない。まずは正しい姿勢から。これがすべての基本です。

 腰が出っ張る姿勢を「前傾」。逆に腰が抜けるような姿勢を「後傾」という。悪い姿勢の見本のような例だが、どちらも、太もも裏と足の付け根の筋肉の柔軟性を高めることで矯正できる。そのトレーニングが「ニー・エクステンション」だ。

 吉田氏

 あおむけになって背筋を伸ばし、片膝を曲げて太ももの裏で両手を組みます(写真3)。もう片方の足は膝をのばしたままでつま先は上に向けてください。それができたら、両手で太ももを固定したままで膝を伸ばしても良いです(写真4)。前傾の人は、ここの筋肉が縮こまっていて、後傾の人は柔軟性に欠けています。男性に多い、腰が抜けているような姿勢の人は、このストレッチで太ももの筋肉を柔らかくすれば姿勢がまっすぐになりやすいですよ。

 体幹をきちんと鍛えて、正しい姿勢でしっかりと運動する。体幹トレ効果を実感しましょう。

 第29回おわり。【取材・構成=松本久】

 [2014年4月25日17時57分](4)ニー・エクステンション(2)

 両手で太ももを固定したままで膝を伸ばす。無理して真上まで立てなくてもOKももの裏側と足の付け根のストレッチが大切だと力説する吉田輝幸氏