元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者で日本ミドル級2位石田順裕(38=グリーンツダ)が、4階級上げてのヘビー級戦に牛若丸殺法で挑む。4月30日に東京・後楽園ホールで対戦する日本ヘビー級王者藤本京太郎(27)と、14日に都内で会見した。

 6回戦以上の予定だが、石田は「ラウンド数はこだわらない。ボクシング人生の最後にヘビー級での試合にワクワクしている」と目を輝かせた。興国高1年時は50・8キロのフライ級から、最重量級での決戦が待ち遠しそうだ。

 88キロまで増量するが、藤本とはまだ10キロ以上の差がある。「イメージは牛若丸と弁慶。1発ももらわずに、スピードで勝ちたい」と、米国で世界ランカー相手のスパーリング合宿も予定。受けて立つ藤本は「経験、技術が違い、ボクにも厳しい戦い」と慎重だった。

 日本ボクシングコミッションは健康などを理由に、石田のヘビー級ランク入りを見送り、今回は6回戦を推奨した。両陣営は「諦めてはいない」と、今後のランキング委員会にはスパーのビデオなどを提出。引き続きタイトルマッチ実現へ働き掛けていく。